【2020年】QRコード決済7社をプロが比較解説!手数料・振込手数料等

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日本国内のQRコード決済の大手と言えば、「PayPay」「LINEペイ」「楽天ペイ」「d払い(docomo)」などが有名でしたが、「AUペイ」や「メルペイ」なども参入したため、事業者にとってどのQRコード決済導入すれば良いのか頭を悩ませるはずです。

事業者「どのサービスが一番普及しているんだろうか?」

明確なデータはありませんが、調査によると利用率1位は「PayPay」2位は「LINE Pay」となっています。大規模なキャッシュバックキャンペーンやテレビCM、あるいはコンビニや大手家電に採用されていることもあり、相当普及が進んでいます。これからQRコード決済導入を考えている事業者であれば、この2社のどちらかで間違いはないでしょう。

ただし、決済手数料という意味では、現在、PayPayLINE Payも無料キャンペーンを行っていますが、2021年夏秋以降は、決済手数料がかかる予定で、そう考えると「メルペイ」1.5%と、2~3%台程度の決済手数料(キャンペーン前の手数料です)と比べると非常に安くなっております。

本日は決済代行会社で15年働いていた筆者が、QRコード決済大手7社を徹底比較いたします。

QRコード決済の大手7社比較表(決済手数料、振込手数料、入金タイミング)

それでは、まずこれからQRコード決済を検討する事業者のために、大手7社の比較表を筆者が独自に作成したので、ご覧ください。

◆QRコード決済大手7社の比較表

2021年10月以降に「決済手数料」が安いのは「メルペイ」や「LINE Pay」

決済手数料は7社中5社が無料ですが、永遠に無料というわけではなく、2021年の7~9月頃にはどの無料キャンペーンも終了します。その時の基準で考えれば、決済手数料が将来最も安いと考えられるのは下記の通りです。

◆将来の決済手数料の順位(2021年9月以降)

1位 メルペイ 1.5%
2位 LINE Pay 2.45%
3位 楽天ペイ&d払い 3.24%

※ただし、将来手数料は変更される可能性が高く、現在の情報をもとにしたものです

こうして考えてみると、100億円キャッシュバックキャンペーンなどで、世間を騒がせ無料のイメージが定着したPayPayは3.74%の決済手数料を予定しており、QRコード決済の中では決して安いとは言えません。

なぜならPayPayは先に投資した100億円キャッシュバックや、その広告費を回収しなくてはならず、投資回収を速やかに行うためにも、決済手数料をカンタンに安くすることはできないのではないでしょうか?ただ、この点はYahooとLINEグループの統合も絡んでおり、今後どうなるかはまだはっきりしておりません。

入金タイミングが早いのは翌日入金の「PayPay」と「楽天ペイ」だが銀行しばりがある!操作すれば即時入金のLINE Payもいいが、振込手数料が発生

キャッシュレス決済導入にためらう事業者が気になるのは、売上金の入金のタイミングでしょう。特に小規模事業者や、開業まもない事業者はキャッシュフローが非常に大切になります。その点は自動で翌日入金が可能な「Pay‘Pay」と「楽天ペイ」の利便性はかなり高いと言えます。

翌日自動入金は「PayPay」と「楽天ペイ」

ただし、PayPayはジャパンネット銀行、楽天ペイは楽天銀行でなければ翌日入金にはならず、PayPayはジャパンネット銀行以外であれば「翌々営業日の入金」で、楽天ペイにいたっては、口座の操作が必要になりますし、都度振込手数料330円も発生します。

LINE Payも必要なタイミングで入金することもできますが、都度振込手数料がかかります。

総合的に考えれば、入金タイミングや振込手数料の点で最も利便性が高いサービスは、現在はPayPayと言えそうです。なぜならジャパンネット銀行以外の金融機関であっても、翌々営業日に自動入金され、2020年6月末までは、振込手数料も0円だからです。※その後は105円かかります。

ジャパンネット銀行や楽天銀行の口座を持っていない方は、QRコード決済と同時に口座解説を申し込んで、QRコード決済専用の口座とすれば、メインバンクと併用して利用するのが良いでしょう。

インバウンド(訪日外国人向け)のQRコード決済は「AliPay(アリペイ)」か「WechatPay(ウィチャットペイ)」に対応している「PayPay」か「LINE Pay」がいい!

2019年11月の訪日外国人は244万人を超えており、日韓問題で韓国人の訪日が減ったものの、2020年はオリンピックもあり多くの外国人が日本にやってきます。特に中国人向けのQRコード決済としては下記の2つが有名です。

・AliPay(アリペイ)
・WechatPay(ウィチャットペイ)

PayPayは同じソフトバンクグループということもあり、AliPay(親会社はアリババ)に対応しています。またLINE PayはWechatPayに対応しており、中国人の需要を取り込みたい店舗であれば、PayPayかWechatPayのどちらかのQRコード決済に対応しておけば、問題ないでしょう

なぜなら中国では、QRコード決済がほぼ社会インフラとして普及しており、現金を持ち歩く人はあまりいないのです。

参考記事:日本のキャッシュレス決済比率 「中国の3分の1」は本当か

 

QRコード決済の利用経験1位は「PayPay」2位「LINEPay」3位「楽天ペイ」4位「d払い」

まずは下記の2019年9月調査結果をご覧ください。スマホ決済14種の利用経験を503名(有効回答数500県)に聞いた、インターネットによる匿名の定量調査の結果です。

グラフ引用先:スマホ決済、どれ使う?500人に聞いてわかった各種サービスの利用率と選ぶ基準

◆利用経験数順位

1位 PayPay
2位 LINE Pay
3位 楽天ペイ
4位 d払い
5位 メルペイ

全体を俯瞰するとおおよそ「プラットフォーム系QRコード決済」と「携帯キャリア系QRコード決済」のどちらかに大別することができます。

◆プラットフォーム系QRコード決済

・LINEPay
・メルペイ
・楽天ペイ

◆携帯キャリア系QRコード決済

・PayPay
・d払い
・AUペイ

QRコード決済でシェアを奪うには、すでに日本国内で数千万人のユーザーがいる携帯キャリアや巨大プラットフォーム(楽天市場、LINE、メルペイ等)のどちらかでなければ困難でしょう。その証拠にどちらでもない「Origami Pay」は古くからQRコード決済を行っている老舗にも関わらずユーザーの利用経験がほとんどありません。

PayPayはソフトバンクグループの圧倒的な資金力を背景に、テレビCMや広告を使いキャッシュバックキャンペーンにより、後発ながら利用者が一気に増え、先行していた「LINE Pay」「楽天ペイ」を抜き、利用率は1位となっております。

docomoが運営する「d払い」も2018年4月に始まった後発のQRコード決済ですが、docomoの携帯料金にまとめて支払えるのが魅力であり、クレジットカードを持っていない、あるいはカードを持ちたくない層に指示されており、利用率は4位と高いです。

5位のメルペイも健闘しています。やはりフリマアプリ「メルカリ」での売上金をそのまま買い物に利用できること、またdocomoの電子マネーの「iD」と連携しており、iDが使えるお店ならメルペイが使えるので、コンビニならどこでも利用でき、メルペイのQRコード決済も「ローソン」で利用することができます。

しかし、昨年末に「Yahoo」「LINE」の統合が決定した流れから、いずれは「PayPay」「LINE Pay」は統合、もしくは連携する動きは間違いないと思われますので、現在のシェア1位と2位が同じサービスとなれば、乱立するQRコード決済においては、PayPay&LINE PayがメインのQRコード決済手法となっていくのではないでしょうか?

また、どちらのタイプでもないOrigami Payは日本では老舗のコード決済で、ケンタッキーや吉野家など大手に導入されていますが、キャリア系やプラットフォーム系のようなユーザーを抱えていない分、普及は困難であると筆者は予想します。

QRコード決済を利用する理由で最も多いのが「還元率の高さ」

では、QRコード決済を使うユーザーの目的はなんなのでしょうか?下記のグラフをご覧ください。

◆QRコード決済を使いたい理由

1位 還元率の高さ
2位 使える店舗の多さ
3位 支払いのスムーズさ

やはりQRコード決済を使う人は「ポイント目当て」が多いということがわかります。特に2018年12月のPayPayの20%キャッシュバックキャンペーンは大きな話題を呼び、QRコード決済が話題になるキッカケとなりました。

2位の使える店舗の多さ、ですが「PayPay」「LINE Pay」「楽天ペイ」「d払い」「AUペイ」「メルペイ」などの大手であれば、多少の違いこそあれ、大手コンビニやスーパー、小売りに導入されていることが多く、また、「楽天ペイ」「AUペイ」の連携、「メルペイ」「iD」の連携などがあるため、利用できる店舗は増えております。

3位の「会計がスピーディーだから」とありますが、筆者はQRコード決済が会計でスムーズだとは思いません。なぜなら日本のキャッシュレス決済は、すでにSuicaなどの電子マネー決済が普及しており、QRコード決済は、電子マネー決済と比べると、スマホを取り出し、アプリを立ち上げ、バーコードを表示するまでアクションが3つもあり、大変です。

しかも、PayPayのバーコード読み取りの決済は、会計金額を入力する必要があります。

◆PayPayの決済方法の例

このように電子マネー決済と比べると、会計は非常に面倒です。これからQRコード決済を導入する事業者は、スタッフにQRコード決済の使い方も教えておく必要があります。

QRコード決済の決済方法は2つあり、事業者がバーコードリーダーを用意するやり方(ファミマやローソンなどで採用されているやり方)がありますが、相当の金額のカスタマイズ費用(導入費用)が発生するため小規模事業者が採用するのは現実的ではありません。

この方式は、1個人の店で行うのは費用がかかり過ぎて、現実的ではありません。事業者は、価格が固定されている商品の場合は、バーコードを用意しておくと、会計がスムーズになります。

その点、LINE Payの場合は、月額1,500円を別途支払うことで、下記のような据置型の端末を貸してくれます。

画像引用先:LINE公式ページ

この端末は上部に金額を入力できるので、金額に応じたバーコードが表示できるので楽です。しかし、レジ周りは中小企業だと、どこも狭いものです。このLINE端末を置く余裕がない事業者も多いと思います。

つまり、ファミリーマートやローソンで行われている「バーコード読み取り方式」は、POSレジのカスタマイズができる予算のある大手に限られた手法であり、事業者がQRコード決済を導入する場合は、バーコードを提示する「コード読み取り型」になるのです。

これは電子マネー決済と比べると、大変手間です。

どの事業者であってもPayPayかLINE Payのどちらかが良い!

飲食店からサービス業、物販、アパレルなど様々な事業者がいると思いますが、ターゲットや業種に関わらず、QRコード決済を導入するなら、PayPayかLINE Payを導入すれば十分です。どちらもシェアが高いサービスですし、また、今後提携していくことは間違いがないからです。

アパレル事業者やリユース事業者は「メルペイ」も検討しよう!

ただし、アパレル事業者だったり、中古リサイクル用品を扱う事業者の場合は、メルペイを検討してもよいでしょう。なぜならターゲットのおおくは「メルカリ」ユーザーが多く、メルカリユーザーはオークションで売った服や中古品の売上金をそのまま利用することができ相性が良いからです。

インバウンド(訪日外国人)特に中国人がターゲットならPayPayかLINE Payのどちらでも良い!そもそもAirペイを導入すれば完璧!

日本に来ている中国人に、自店の商品を購入してもらいやすくするためには以下の二つの決済方法に対応する必要があります。

・AliPay(アリペイ)<==PayPay対応
・WeChat Pay(ウィチャットペイ)<==LINE Pay対応

シェアはAliPayが若干高めで、上記の二つが中国では2強の決済方法です。ベストはこの両方を導入することなのですが、そもそもスマホのカード決済端末の「Airペイ」を導入すれば、AliPayもWeChat Payも、さらにPayPayもLINE Payにも全て対応できることになります。

◆Airペイ対応のQRコード決済

・AliPay
・WeChat Pay
・PayPay
・LINE Pay
・d払い

上記にプラスして「クレジットカード決済」「電子マネー決済」にも対応しているので、小規模事業者のお店で最も対応決済が広い端末となっています。

◆Airペイが対応している決済一覧

画像引用先:Airペイ公式サイト

消費者還元事業者登録や端末無料の各種キャンペーンを行っていますが、キャンペーンには条件や期間があるので、下記Airペイ公式ページから詳細を確認してみてください。

Airペイ(エアペイ)の公式ホームページ

QRコード決済の今後の予想

QRコード決済は各種インフラが整っていない中国では主流となりましたが、クレジットカードや交通系電子マネーが主流の日本においては、現時点でキャッシュレスの主流になっているとは言い難い状況にあります。
QRコード決済のマーケットシェアは 、PayPayとLINEPayの経営統合によりソフトバンクグループが圧倒的1強になりますが、互いにユーザー数も多く実店舗への導入も進んでいるため、早期にシステム的な統合を図ることができるとは思えず、少なくとも数年はそれぞれの仕組みを相互に活用しながらユーザーの利便性を増やしていかざる得ず、本格的なシステムの統合には相当の時間が必要になるのではないでしょうか。
そのような状況の中、国内におけるキャッシュレス化の先駆者であるJR東日本から下記のタッチレス決済に関するニュースも飛び込んできています。
このように、ユーザーに作業を強いるQRコード決済よりも、明らかにユーザビリティが優れた非接触、非表示の決済手段が世の中に出てきた際に、果たしてユーザーは不便なQRコード決済を継続して選択するのか、また店舗側においても決済手数料無料キャンペーンが終わった際に、継続して利用するのか、QRコード決済事業者は非常に難しい状況に直面することが予想されます。
キャンペーンで決済手数料を無償にしているQR決済チキンレースに参戦しなかったプレイヤーが、満を持して非接触、非表示の決済手段と共にキャッシュレスマーケットを席捲することも、遠くない未来に起こりうるのではないでしょうか?
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