決済代行会社のビジネスモデル

まずビジネスにはフロービジネスとストックビジネスがありますが、決済代行会社のビジネスモデルはストックビジネスです。

フロービジネスとは、物販のように顧客がものやサービスを買って終わるという一度の購買のモデルを指します。それに対してストックビジネスは、英会話スクールのような月謝や携帯電話の契約など、一定期間お金が入ってくるビジネスモデルのことです。

決済代行会社は、ストックビジネスの最たるもので、新規の顧客と取引を開始してもインパクトは小さいですが、決済事業の大きな特徴は「一度導入したら、入れ替えが発生しずらい」点です。ですから、長期にわたって顧客から収益が薄くはいってきます。

なぜ入れ替えが発生しないのでしょうか?それは決済を変えるということはシステムを変更するということを意味するため、少しくらいのトラブルや不満では、顧客は面倒なのでシステム変更は大きなワークロードが発生するので行いません。

もっと手数料が安い、決済代行会社があったとしても、月々の支払は安いため、新決済代行会社の手数料が安かったとしても、システム改修費の元をとれるのは5年後だったりするのです。

こういった背景もあり、地道な営業活動により、顧客が増えていくとチリも積もれば山となるといった具合で、毎月大きなキャッシュが入ってきます。つまり決済代行会社の経営は極めて安定しているのです。

では、どのようなタイミングで決済代行会社を入れるタイミングがあるのでしょうか?

①新規事業の決済導入

ほとんどの企業に決済代行会社がついていますが、新規事業を行う場合には決済を導入するチャンスがあります。とはいえメインの事業で使われている決済がそのまま新規でも使われる場合が多いですが、事業部ごとに違う決済代行会社を使っている企業も多いです。

②ECシステムの乗り換えのタイミング

ある程度の規模のECのシステムは、3年から5年もすれば陳腐化するため、最新のセキュリティー基準に耐えられなくなってきます。そのためECシステムの入れ替え時に決済の見直しのタイミングもやってきます。

企業のEC担当は、使っている決済代行会社に不満があっても、なかなか変えられないのが実情でうが、ECシステムのリプレイスとなると、「この機会に決済代行会社も変えてしまおう!」となるのです。

ですから、決済代行会社とECのプラットフォーム会社は、お互いの営業タイミングが完全に一致するため、どの決済代行会社もECシステムの会社と厚いパートナシップを結んで、情報交換しています。

こういった背景から、決済代行会社はストックビジネスであり、極めて安定しているのですが、逆に経営を一気に拡大できる要素も少ないのが特徴です。