スクエア(Square)は外資企業です。元々はアメリカでサービス展開していたスマホ決済(モバイル決済)の会社で米国には400人以上の社員がいます。2013年に「三井住友フィナンシャルグループ(三井住友カード)」と提携し日本に進出しました。日本では古くからスマホ決済を行っている大手の一つで、世界で400万の事業主に使われております。
スクエアのスマホ決済の最大の特徴は、「翌日入金」で極めて入金タイミングが早く、しかも振込手数料がかからないことです。資金繰りが良くない個人事業者には大変ありがたいことです。また、番号入力のボタンがない分、端末のデザインはスタイリッシュになっており、まるでApple製品のようで、デザインを重視している店舗さんには最有力候補のスマホ決済端末となるでしょう。
資金繰りに余裕がない、飲食店などの個人事業主には、翌日振込ができる点や、その翌日振込に対応している口座が「三井住友銀行」や「みずほ銀行」などの日本の大手銀行である点は、他のスマホ決済会社より強みがあります。
また、Suicaなどの「電子マネー」やPayPayにも対応しており、コロナ禍以降の店舗スタッフの感染リスクを避けるための非接触対応決済も魅力のひとつです。
そして、2024年9月から決済手数料が「実質2.5%(VISAとMastercardのみ)」に引き下げられ、2024年11月まで、1番カード決済手数料が安いスマホ決済となります。
こういった点を含め、月次費用からスクエアを大手6社と比べながら、決済代行会社で15年働いた筆者が、詳しく解説いたします。
2024年9月にカード決済手数料「実質2.5%」キャンペーン始まる!
まずは、下記をご覧ください。※スマートフォンで閲覧の方はクリックして画像を拡大してください。スクエアの決済手数料が大手6社の中で一番安くなっています。
※スクエアがキャンペーンを実施し、決済手数料が実質2.5%(VISAとMastercardのみ)になった!
実は、全てのスマホ決済会社は2024年11月からカード決済手数料(VISAとMastercardのみ)が2.5%に引き下げられますが、スクエアがいち早くキャンペーンで対応した形になります。
下記記事にて各社の手数料をより詳しく比較解説していますので、スクエアをご検討の方も是非ご参考ください。
スクエアと言えば、カード決済手数料がスマホ大手6社で一番高かったのですが、現在は一番カード決済手数料が安くなりました。キャンペーンの詳細については下記の公式サイトをご覧ください。
スクエアの特徴は「入金がとにかく早い」こと!
スクエアのスマホ決済が優れている点は、「翌日入金」が可能なのことです。ただし銀行によって、入金タイミングが変わってきますので、下記をご覧ください。
◆スクエアの入金タイミングは登録する銀行によって異なる
・登録した銀行が「三井住友銀行」「みずほ銀行」の場合
==>翌日入金(手数料無料)
・上記以外の銀行の場合
==>水曜締め日で、金曜入金(手数料無料)
このように「三井住友」と「みずほ」の場合は翌日入金されますが、それ以外の銀行であっても金曜に入金さるので、全体的に入金が早いのが資金繰りが安定していない個人事業者には大変嬉しいサービスなのです。しかも振込手数料がかかりません。スクエアが負担してくれます。
同じく翌日入金が売りの「楽天ペイ」は、まず銀行が「楽天銀行」である必要があります。それ以外の銀行の場合は、管理画面で振込申請処理が必要で、さらに楽天銀行以外の場合は振込手数料330円が発生してしまいます。
ですから、入金タイミングという点においてはスクエアがスマホ決済大手6社中で一番優れています。端末無料キャンペーンも随時しているので、その点は公式ページで確認してみてください。
スマホ決済6社で一番スタイリッシュな決済端末のスクエア!
カフェやアパレル。あるいは雰囲気を重視した旅館などの場合、決済端末とはいえ、デザインは気になるところだと思います。その点スクエアの端末はかなりスタイリッシュで、まるでApple製品のようです。スクエアの決済端末はあの「ブルーボトルコーヒー」でも採用されているのは、やはりデザイン面も要因でしょう。
下記はスクエアの最新端末です。
◆スクエアの決済端末
※筆者が六本木のスクエア社を取材して撮影
スマートフォンとは、下記のようにBluetoothを使って接続します。
実際、この端末でカード決済する様子を見ましたが、待ち時間などは少なくストレスなくカード決済を行える印象でした。ちなみにiPhoneの対応状況については、下記の公式ページより最新の情報を確認してみてください。
端末は充電が必要ですが、1度の充電で一日は持ちます。また下記の専用ドックは別売りで3,599円(税込)でスクエア公式ページから買うこともできます。専用ドックは据置型になるため充電切れの心配がありません。※充電が切れると決済できません。
◆スクエアの別売り専用ドック
カード決済のスピードが最も速い端末はスクエア!なぜなら自社開発端末だから!
レジの混雑を避ける目的で、カード決済端末を導入するのなら、スクエアが最も良い選択となります。なぜなら、大手スマホ決済各社で唯一の「自社開発端末」であるため、カード決済のスピードにおいても、小さいテストを繰り返し行っており、カード決済のスピードが早いのが特徴の一つです。
それに比べて、他の大手企業の決済端末はmiura社のものを利用しており、決済スピードは端末に依存してしまう面があるのです。
電子マネー決済に対応「Suica」「PASMO」「Apple Pay」「iD」「タッチ決済」、そして「PayPay」にも対応!
2020年8月4日にNFC Type A/BとFelicaに対応するため、Suicaなどの電子マネーに対応しました。
◆対応電子マネー
✔Suica、PASMOなどの交通系電子マネー
✔QuickPay
✔Apple Pay
✔iD
✔タッチ決済
さらに、2023年10月にPayPayに対応しました。これでスクエアはQRコード決済にも対応したので、より幅広く対応可能となりました。
今まで、大手スマホ決済の会社の中で唯一の端末デザイン(他の会社は同じ端末デザインを使用)でありながら、電子マネー決済やPayPayに対応していなかったのはデメリットでしたが、電子マネー決済とPayPayに対応したことで、他のスマホ決済に決済手段においては見劣りがしなくなり、また決済時間も早いため、小規模事業者にとっては有力な端末と言えます。
スクエアのスマホ決済が向いている7つの事業者
①飲食店、美容室
チャージバックがあまり生じないビジネスで、入金のペースが早いと助かる飲食店や美容室などが向いているでしょう。やはり入金スピードが早いのがスクエアの最大の魅力です。そしてメインバンクが「三井住友銀行」か「みずほ銀行」であれば導入はスムーズです。
審査が早いのには理由があり、審査の一部にAIを使っております。AIであれば「このタイプの事業者はリスクが高い」など瞬時に審査がするこが可能なのです。
また、小さいスペースしかない店舗の場合は、スクエアの端末は非常に小さいため、場所をとらずに済むので、「レジ周りをシンプルにしたい!」あるいはスクエアの端末を持ち歩きたい事業者には強くおススメします。例えばタクシーやガソリンスタンドを経営している場合は、非常に助かります。
②オシャレなカフェや雑貨店
また、スクエアは他の競合他社と比べて、端末のデザインが優れている点です。まるでアップルの製品のようにデザインが優れています。ですからオシャレなカフェや、インテリアや雑貨などを扱う事業者には向いているオシャレ端末なのです。
③いつもレジが混んでいる繁盛店
スクエア端末は、カードを端末に刺してから、決済までのスピードが速いのが特徴です。昔のバージョンの端末はスピードが遅かったこともあり、最新の端末では、それが克服されています。
そのため、繫盛店の方であればレジの列が長くなっていることが、嬉しくもあり悩ましい問題だと思います。少しでも決済スピードを上げて、顧客をさばくことを重視したい事業者には、スクエア端末(最新端末に限ります)はおススメです。
④「ノーショー」で悩む旅館やホテル
旅館やホテルの事業者が悩ましい問題は「ノーショー」と呼ばれる宿泊客のドタキャンです。予定していた宿泊客が無断キャンセルさせると、売上に影響し、経営者を悩ませる問題です。
しかし、スクエアなら「オンライン請求書」を事前にお客さんにメールで送ることができ、しかも、一部入金させることができます。例えば10%だけ一部入金させれば、ノーショー率も減りますし、仮にノーショーをされても、一部を回収できるため、ノーショー対策にかなり有効なスマホ決済と言えます。
この機能に興味がある事業者は下記の公式ホームページで旅館の事例などをチェックしてみてください。
⑤急なイベントを開催する事業者
こういった場合も、スクエアはおススメです。審査最短で5分~10分で終わるなど圧倒的に審査が早いのが特徴です。審査が通れば、スクエアの端末を購入するだけで、クレジットカード決済を使えますので、急なイベント開催などには、スクエアが最も導入可能なスマホ決済会社となります。
ちなみにタワーレコードの野外イベントでもスクエアの端末が使われており、こういったイベントで活躍する理由は、審査の速さにあります
◆翌日にはスクエアのスマホ決済を行う5のステップ
①朝一番にスクエアに審査を申し込む
②15分後に審査が通る
③ビックカメラなどでスクエアの端末を買う
④スクエアのPOSアプリ「Squareレジ」をダウンロード、お持ちのタブレットやスマホにダウンロードする
⑤翌日にタブレットに端末を指して、使う
⑥オンラインで決済したいフリーランス
「リアルの決済は不要!オンラインがあれば良し!」というフリーランスの方にも、スクエアは「オンライン決済」を容易しているため、その場合は、スマホ決済端末を購入する必要がなく、GooglePlayやiTuneから「スクエア」をダウンロードしてアカウントを作る(※審査は必要)だけで使えますから、初期費用がかかりません。
ただし、オンライン決済だけでも「決済手数料3.25%」がかかります。
⑦継続的役務提供「エステサロン」「塾」「語学教室」のようなビジネス
クレジットカード決済の業界では、下記のような継続的役務提供にクレジットカード決済の導入を禁止にしていることが多くあります。
✓エステサロン
✓塾
✓語学教室
✓月謝が発生するビジネス
これらの業界においては、Airペイや楽天ペイ、STORE決済などは、加盟店規約によりクレジットカード決済を提供しておりません。しかし、スマホ決済業界では、唯一「スクエア」が一定の条件のもとクレジットカード決済を提供しております。条件については詳しくはスクエアの公式ホームページをご覧ください。
かなり高機能のPOSアプリ「Squareレジ」が無料で使える!
スクエアを導入すれば、高機能のPOSアプリ「Squareレジ」が無料で使えます。例えばリアルタイムで売上管理と在庫管理ができます。つまり事業者は
担当「金曜日の夜は一気に売上があがっている、もっと前日に仕入れを多くすれば売上があがるな!」
担当「従業員で売上が一番なのは?誰かな?」
といった分析がカンタンにできるので、対策することができるようになるのです。しかもこのアプリは店長とアルバイトなど大勢の社員がいる場合は、異なる権限を与えることができます。例えば「アルバイトにはこの機能は使わせない」などの権限をコントロールできるので、社員が多い事業者も安心です。
当然ですが、このPOSアプリ「Squareレジ」は現金にも対応しております。別途発売のSquareレジスターを購入すれば、POSレジとしての機能もあります。
新端末のSquare Stand(スクエアスタンド)端末を購入すれば、レジもスタイリッシュに!
新端末のSquare Standには、下記のようなiPad差し込んで使うレジ端末も発表されました。※iPadは別売りです。
このiPadで「Squareレジ」と決済がセットになるとレジ周りはかなりスタイリッシュになります。またこの端末は、以下の台の部分がカード決済のスワイプに対応しているので、古いクレジットカードにもスムーズに対応できます。
Squareレジは、iPhoneでも使えますがレジ周りのデザインにもこだわる店なら、レジもスタイリッシュになります。価格は29,980円(税込)です。なお、最新の機種ではタイプCにも対応しております。
「スクエア」が対応するQRコード決済はPayPayのみ!
スマホ決済にはAirペイや楽天ペイのように複数のQRコード決済に対応しているものがありますが、スクエアが対応しているQRコード決済はPayPayのみです。
◆Airペイが対応しているQRコード決済
・PayPay
・d払い
・au Pay
・楽天ペイ
・J-Coin Pay
・Smart Code
・COIN+
・Alipay
・WeChatPay
・AlipayHK
・KakaoPay
・Touch’n Go eWallet
・EZ-Link Wallet
・GCash
・TrueMoney
・UnionPay
◆楽天ペイが対応しているQRコード決済
・楽天ペイ
・au Pay
・Alipay
・WeChatPay
・AlipayHK
・KakaoPay
・Touch’n Go eWallet
・EZ-Link Wallet
・GCash
・JKOPAY
◆STORES決済が対応しているQRコード決済
・WeChatPay
◆スクエアが対応しているQRコード決済
・PayPay
ただ、日本ではクレジットカード決済の次にPayPayがかなり普及してきており、特に地方ではかなりのお店が加盟店となっております。下記記事によると、PayPayのシェアは2024年3月時点で49.5%もあるので、PayPayに対応しているだけでも十分多くのお客様に対応できると考えて良いでしょう。
最も多くのQRコード決済に対応しているのは「Airペイ」です。Airペイを導入すれば、インバウンドへの対応もカバーできる幅広いQRコード決済が可能になります。
端末無料キャンペーンなど随時やっているので下記の公式ホームページで確認してみてください。
電子マネー決済の手数料を安くしたいなら「STORES決済」
もし、SuicaやPASMOなどの電子マネーの決済手数料を安くしたいのなら、「STORES決済」がおススメです。なぜならば、決済手数料が1.98%とスマホ決済端末の中で最も安いからです。
◆電子マネーの決済手数料の比較
・スクエア、Airペイ、楽天ペイ
==>3.24%~3.25%
・STORES決済
==>1.98% <==電子マネーはSTORES決済が手数料安い
電子マネー決済は手数料の面だけではなく、カード決済よりも、よりお客さんと直接手を触れない決済でもあるので、従業員の安心感を増やすことにもなります。また、電子マネー決済の方が決済手数料が安ければ、カード決済するお客さんに
「Suicaも使えますよ!」
と、お客さんにそれとなく電子マネー決済をすすめてみることで、年間を通しての利益率が高くなります。
電子マネー決済の場合、クレジットカードと違ってお客さんが使えないと思い込んでいることも多いので、電子マネー決済を導入したのなら、レジ前のPOPとかで積極的にアピールしてみてください。詳しくは下記のSTORES決済の公式ページをご覧ください。
スクエアの社員や会社の雰囲気は?
※上記はスクエアの日本法人オフィス。筆者は説明会に参加したことがあり、その時の写真です。
外資企業ということになりますね。アメリカのフィンテック企業ですから「金融系」の人と「IT系」の人が融合した新しい企業イメージがあります。
スクエアの日本法人には英語がペラペラの日本人の本社スタッフがいる一方、日本語ペラペラの外国人スタッフもいて、まさに外資系企業です。
マーケティング担当者に会ったことがありますが、WEBマーケティングによるプロモーションに力を入れており、加盟店を増やすために頑張っている印象を受けました。
スクエアのサポート体制は?
この点はスマホ決済はどこも大差がありません。なぜならスマホ決済のビジネスモデルは、薄く広く普及させていくモデルですから、「ものすごく手厚いサポート」というのは存在しない業界です。
その中でスクエアは10時~18時の間、電話受付のサポートチームがあり、スクエア検討中の人からも電話がかかってくるようで、「スクエアの何がいいのか、今から私に営業かけてみて!」といった電話もあるようです。
スクエアのパートナー戦略は?
食べログの加盟店を利用するリクルートのような強力な販売網はないため、提携している三井住友カードの顧客網を利用して、加盟店に営業をかけています。そして下記新聞記事によると、三井住友カードは、三井住友銀行支店内でスクエアの端末を紹介する施策を始めます。
三井住友カードの狙いは、キャッシュレス化の波にのって、提携するスクエアの端末を一気に広める狙いがあります。PayPayなどが流行してますが、やはり日本でのキャッシュレスの本命は「クレジットカード決済」になることは、カード普及率85.7%(2022年)の日本では現実的だからです。
スクエアのまとめ
スクエアが日本進出の際、2013年に三井住友カードとスクエアが提携を発表した時は、決済業界に激震が走ったのをよく覚えています。なぜならカード会社大手の三井住友がスクエアを招くことは、すでに多くのクレジットカード端末(お店にあるCAT端末)を導入している自らの首を絞める行為に等しいからです。
それだけに三井住友カードが時代に対応するための覚悟が見て取れました。2018年のスクエアは新しい端末を販売できず、競合他社に対して、はがゆい思いをしましたが、2019年より新端末と三井住友カードの提携でシェアをさらに広げていっております。
スクエアの最新情報は公式ページで確認してみてくだい。
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